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猫の遺伝病一覧


ガングリオシドーシス
(GM2 Gangliosidosis)

「神経の疾患」

有害量のガングリオシドGM2と呼ばれる脂質が脳内の神経細胞に蓄積されて起こる致命的な遺伝性疾患。 常染色体劣性パターンで遺伝するガングリオシドがライソゾーム内で分解されずに蓄積することによって引き起こされる疾患です。 若齢期に進行性神経筋機能障害と発育不全を呈する。 ヘキソサミニダーゼ欠損により様々な組織に糖脂質の蓄積が起きます。




肥大型心筋症
(HCM:Hypertrophic Cardiomyopathy)

「心臓の疾患」

左心室の筋肉が内側に向かって肥大し硬くなる病気で、心不全、大動脈血栓塞栓症による後足の麻痺、突然死の原因となります。 臨床徴候として初期は無徴候です。 病状が進行すると、頻脈、食欲減退、活力低下、呼吸困難などを認めることもある。




ムコ多糖症
(MPS:Mucopolysaccharidosis)

「神経の疾患」

「ムコ多糖症」は「ライソゾーム蓄積病」の一種で、先天的な遺伝子異常によって「ムコ多糖」を分解する遺伝子が欠損していることで、 細胞内に「ムコ多糖」が蓄積し、軟骨、角膜などに異常が生じる病気です。 「ライソゾーム蓄積病」(リソソーム蓄積病)は、細胞内にある小器官の1つである「ライソゾーム」における酵素が欠損していることにより、 分解され老廃物として体内から排出されるべき物質が体内に蓄積してしまい異常が起きる先天代謝異常疾患の総称です。




ニーマン・ピック病
(NPD:Niemann Pick Disease)

「神経の疾患」

先天的な遺伝子の変異によって引き起こされる酵素の異常によって本来分解されるはずの不溶性の代謝物が細胞内に蓄積する先天性代謝異常症。 分類によって発症メカニズム・症状・予後などが大きく異なる疾患であり、ニーマン・ピック病A型およびB型は細胞内の酸性スフィンゴミエリナーゼの 異常によって起こるスフィンゴミエリンの蓄積が原因とされ、内臓腫大などの症状を生じる。 ニーマン・ピック病C型は脂肪輸送の欠陥によって細胞内にコレステロールが蓄積し、小児期に運動失調やその他の神経症状を生じる。




多発性嚢胞腎症
(PKD:Polycystic Kidney Disease)

「神経の疾患」

ネコが歳をとるにつれて、両方の腎臓にできた小さな嚢胞ができていくのが特徴です。 嚢胞は少しずつ形成され、腎臓の組織と置き換わり、腎機能を低下させていきます。 5歳ぐらいから症状が出始め進行していくと腎機能の大部分が失われます。 慢性腎不全によって亡くなるケースが多い症例です。




ピルビン酸キナーゼ欠損(PK-Def)

「血液の疾患」

ピルビン酸キナーゼという、赤血球細胞のエネルギー代謝に重要な酵素の欠落により赤血球が破壊され貧血を起こす病気です。 症状として、倦怠感や食欲不振をともないます。




進行性網膜萎縮症
(PRA:Progressive Retinal Atrophy)

「眼の疾患」

眼の網膜が変性して萎縮し、視力の低下、やがては失明にいたる眼の重要な遺伝性疾患です。 眼底にある光を感じる光受容層に、異常が生じる病気で症状が進行すると、 夜間の視力障害が現れ動いているものを追いにくくなりさらに進行すると、 昼間の視力にも障害が現れ、光に対する反応が遅くなります。




脊髄性筋萎縮症
(SMA:Spinal Muscular Atrophy)

「神経の疾患」

胴や四肢の筋肉を動かす脊髄の神経が消失することによって発生する病気です。 生後3~4ヶ月で発症し、最初の異常は後ろ足が弱くなり、かすかな震えがあります。 脊髄運動神経の分解にともない筋肉が弱くなり、変性します。